3/27/2019 0 Comments Thank you, ICHIRO 第7章(最終章)『過去、現在、未来という時代を繋ぐ功績』 【⚾️ #IchiRoadto50 💫】No.411
Thank you, ICHIRO 第7章(最終章) 『過去、現在、未来という時代を繋ぐ功績』 さて、イチロー選手は確かに引退表明した。本人の口から出たのだ。いつかは受け止めざるを得ないのだろう。会見で、自分の記録はいつか後輩が抜くだろうと。本人がそれをやってきたのだから、長い年月をかけて、彼の記録が塗り替えられる時が来るのかもしれない。 イチロー選手は2004年に年間最多の262安打を記録した。それまでの記録は1920年にジョージ・シスラーが記録した257安打だった。当時から遡ること実に84年という不滅の記録だった。イチロー選手が記録を更新することによって、ジョージ・シスラーという選手が現代でクローズアップされることとなった。あの時、まだモノクロ写真のジョージ・シスラーを調べていると84年前にタイムスリップしたような気分になった事を覚えている。記録の更新は塗り替える者だけではなく、塗り替えられる者にも改めてスポットをライトを浴びせ、リスペクトする機会をもたらすのである。イチロー選手の記録の数だけ、改めて過去の記録保持者をリスペクトするシーンがあったのだ。ともすると、彼の記録が抜かれる将来の日が訪れた時、この時代にイチローという選手が存在し、人々は彼に熱狂したという事実が紹介されることになるだろう。そうやって野球、ベースボールは長い歴史を刻み、進化してきたのだ。まさに、イチロー選手はタイムトラベラーとなって過去と現在とそして将来を繋いだのである。 今を生きる世界の野球界がイチロー選手という未知との遭遇を経験できた。こういったことに想いをはせると、改めて、彼と同じ時代を生きている事が何と尊いことなのかを実感する。 野球をもっともっとエキサイティングにしてくれた事、そして、打っていた時代だけじゃなく、もがき苦しんでいたイチロー選手の姿も見せてくれた事、そして、人生の決断時に背中を押してくれたイチロー選手に心から感謝の意を表したい。 引退試合に立ち会えた幸せとともに。 2019年3月22日 HIDE (KAISPO) You are a time traveler to see George Sisler beyond 84 years.Thank you, Ichiro!! https://www.facebook.com/181294025847171/posts/347563625886876?sfns=mo ⚾️ #KAISPO❗️; Facebook “#IchiRoad to 50 to be continued” https://www.facebook.com/IchiRoad-to-50-by-Kaispo-181294025847171/ Instagram; https://www.instagram.com/baseball_innovation/ Twitter; https://twitter.com/AsukeSIR Tumblr; https://www.tumblr.com/blog/kaispo-com
0 Comments
3/26/2019 0 Comments Thank you, ICHIRO 第6章『イチロー選手を尊敬する理由 Vol.2 ー努力の非努力化と常識への疑いー』【⚾️ IchiRoadto50 💫】No.410
Thank you, ICHIRO 第6章 2019.3.22 『イチロー選手を尊敬する理由 Vol.2 ー努力の非努力化と常識への疑いー』 ではイチロー選手である。私が彼を尊敬する理由はヒットを打つからではない。ヒットを打ち続ける選手が好きなら、メジャー最多安打のピート・ローズを無条件に尊敬することになる。彼も稀有な選手であるが、その人間性には賛否ある人も多いだろう。自分の考えが理解されない時に、イチロー選手とは直接、間接に共通した考えが多かったからだ。だから何かを決断する時、特に周囲から理解されない時には彼の言葉は背中を押してくれる事が多かった。だから、自分の考えが理解されない時に後になってイチロー選手の言葉が自分と共通していたが為に、強く意識するようになった。記録が凄い、彼は天才だ、などと言ってファンになっている人間やタレントとは本質的に見方は違うのである 人はイチロー選手を天才と呼ぶが、私はそうは思わない。彼は努力の人である。いつのインタビューだったか、記者からの、いいところでヒット出ましたね、という類の質問に対して、「出たのではなく、(ヒットを)出したんです。出たと出すじゃ意味が全然違う」、という主旨の返事をしている。私なりの解釈だが、「出た」は偶然を意味し、「出した」は必然を意味していると思う。必然はつまり、理由である。自分がヒットをコントロールした理由がそこにはある。だから、イチロー選手の打撃には打った時も打てなかった時も常に理由が存在し、自分なりの説明ができるのだ。この打席はこういう理由でヒットにできなかったという具合に。それを修正して次のヒットを目指すのである。もし、彼が天才ならそんなプロセスを踏まずともヒットが“出せる”ことになってしまう。その修正作業のために時に遠回りもするし、無駄なこともするし、ヒットの陰に隠れた何倍もの失敗打をくりかえしていたのである。 スポーツ選手の中には、1年、2年程度、活躍する選手はいるだろう。その活躍を維持、継続できるかどうかがは、多分に才能以外の要因が関係しているのではないかと思う。仮にイチロー選手がオリックスブルーウェーブ時代の数年の活躍で引退したならば、天才という形容が相応しいのかもしれない。しかし30年近くメジャーリーグの一戦で活躍するとなると天才という言葉は相応しくないと私には感じる。努力や失敗を重ねに重ねて、いつしかそれが努力ではない当然(必然の行動=非努力化)の域に達し、それを見た(記録達成の報道を中心に見た)多くの人々は、イチロー選手を天才だとして錯覚しているのではないだろうか。 米国留学時代にイチロー選手についてプレゼンテーションをした事がある。その時の題名は「Continuity is the father of success ~ What we can learn from Ichiro Suzuki ~(継続は力なり~イチローから学ぶ事ができる事~」である。これは彼がよく口にする、「小さいことを積み重ねるのが、とんでもないところへ行くただひとつの道」という言葉を自分なりに説明したプレゼンテーションだった。こういったイチロー選手の言葉はそもそも私も思っていたものが多いのだが、人と違ったことをするときには当然周囲には理解されない。そんな時、私の強いサポーターだった。最初は物事ができないのは当たり前なのだが、それを人はバカにしてくる時がある。しかし、経験上もコツコツと地道な努力を積み重ねていくことで、いつしかバカにしていた人間を遥かに超えていることが多い。最近は専門性や専門家という言葉があちこちで言われるが、努力しない専門家や経験値のない専門家も多い。コツコツ努力した素人は3ヶ月程度で自称専門家を超えるのなんてざらにある。 そして、年齢という固定観念への挑戦である。人は年齢で一括りにしてくることが多い。それは日本社会だけではなく、米国社会(メジャーリーグ)でも言えるのだろう。 昨年のマリナーズの入団記者会見で、「どうやって40代まで過ごしてきたかによって、同じ年齢でも状態が違うことは当然」と発言している。また先日3月18日の巨人とのオープン戦(東京ドーム)でライトフライを捕球して、三塁まで、イチロー選手の代名詞ともなったレーザービーム送球をして、観衆を沸かせた。そのことに触れたインタビューでは、「一緒にするなと思っています。そこまでどうやって過ごしてきたか、どうやって鍛錬してきたか、才能だけでやってきた人間とそれなりに鍛錬を重ねてきた人間と一緒にしてほしくない」と。まさにその通りである。この社会では、小学、中学、高校、大学という括りがあって、社会に出てまで、20代生、30代生、40代生という具合に括りがあると思っている人が多いように感じる。そういった人間と話すと、大抵、努力せず、世界が狭く、成長が止まっていると感じる事が多い。またその手の人物に共通しているのは自分の固定観念で人の成長機会を阻害する行為である。社会に出るということはいつ何をやるかは自分が決めるものであって、それを邪魔する権利は誰にもないのである。 イチロー選手に関して言えば、年齢という固定観念を理由に出場機会が減り始めたことが、少なくとも50歳まで現役を続けるという彼の挑戦を阻害した可能性は否定できない。先述のサッカーの三浦選手の場合、1998年のフランスワールドカップではベテラン扱いだったのだろうが、当時のメンバーで現役を続けているのは当の三浦選手(中山選手もかもしれないが)だけではないだろうか。となれば、当時の三浦選手はメンバーの誰よりも若手なのである。そんな三浦選手がフランスワールドカップに出場していれば、今なお、長きに渡り、生き字引としてのサッカー界への貢献は一層計り知れなかっただろう。長くプレーする選手は一般的な年齢層とは当然違う努力をしている。そういった見極めがスポートマネジメントにはないと言わざるを得ない。40代でのイチロー選手はそんな年齢の固定観念と戦っていたのだ。 こんな背景からイチロー選手を尊敬しているのである。 つづく HIDE(KAISPO) Continuity is the father of success. https://www.facebook.com/181294025847171/posts/347111299265442?sfns=mo ⚾️ #KAISPO❗️; Facebook “#IchiRoad to 50 to be continued” https://www.facebook.com/IchiRoad-to-50-by-Kaispo-181294025847171/ Instagram; https://www.instagram.com/baseball_innovation/ Twitter; https://twitter.com/AsukeSIR Tumblr; https://www.tumblr.com/blog/kaispo-com 3/25/2019 0 Comments Thank you, ICHIRO 第5章『イチロー選手を尊敬する理由 Vol.1 スポーツ選手を尊敬するとはどういう事か?』 【⚾️ IchiRoadto50 💫】No.409
Thank you, ICHIRO 第5章 2019.3.22 『イチロー選手を尊敬する理由 Vol.1 ースポーツ選手を尊敬するとはどういう事か?ー』 昨日(2019年3月21日)の引退会見でイチロー選手は、今回の日本での開幕戦出場は球団からのギフトであり、皆さん(ファン)に対して自分が贈ることができるギフトはない、という主旨の説明をしている。これは言い得て妙である。イチロー選手の姿を観て何を感じるかは受け手次第である。これが夢を売るプロスポーツ選手というものなのだ。こういった表現の巧みさがイチロー選手にはある。実はこの話は私がなぜイチロー選手を尊敬しているかという問いにつながるのである。 ちなみに私はスポーツ選手の中で尊敬している選手は、イチロー選手の他に、松井秀喜氏(元巨人・ヤンキース等)とサッカーの三浦知良選手がいる。これを人に伝えると、ミーハーだと言ってバカにされることが多い。確かにネームバリューからいってそうなのだろうが、私にはそれなりの理由がある。プロスポーツ選手を見る上で、重要なのは記録ではなくそれに至るプロセスと人間性だと思っている。記録=尊敬、ネームバリュー=尊敬なのであれば、ランキングという数字や記号だけ見ていればいいし、知名度調査上位の選手を見ていればいい。その選手の記録をみて、即尊敬に値することはないに決まっている。例えば、オリンピックの金メダリストをその瞬間は持ち上げるが、数年もすれば忘れているのだから、記録や知名度が尊敬に値することなどないのである。さらに言えば、自分がプロスポーツ選手ではない以上、同じ土俵からみた尊敬も成立し得ない。あくまで、スポーツ選手とはこういうものだということを見聞きして、それから得る受け手の感受性に評価が委ねられるのである。だから、両親を尊敬しているという感覚とも異質な尊敬の念なのである。 では折角なので、松井秀喜氏と三浦知良選手をなぜ尊敬しているかも説明しておきたい。 松井氏は、石川県の星稜高校1年時から4番を打ち、巨人、ヤンキースなどで活躍した誰もが知る日本人トップクラスのスラッガーである。 だからではない。松井氏が星稜高校3年時に夏の甲子園大会で高知・明徳義塾と対戦し、5連続敬遠を受け、一度もバットを振ることなくチームが初戦で敗れ去ったのは今でも高校野球史に語り継がれている。この試合後のインタビューで当時の松井氏は相手(明徳義塾)について質問された際に、「相手の作戦なので自分は何も言えません」と答えている。専ら、この試合は足の速い松井氏が5回走者に出ながら、2点しか奪えなかった星稜の拙攻に原因があったし、明徳義塾もそれなりのリスクをとった戦略ではあった。当時高校1年だった私は、担任の先生からこの試合についての意見を求められて、そのように答えている。だからと言って、松井氏が高校最後の甲子園で一度もバットを振ることができない酷な境地には同情を禁じ得ない。また敬遠を指示した明徳義塾の馬淵監督を批判する立場ではないことも誤解なきよう付記しておくことにする。 三浦選手については、1998年フランスワールドカップである。それは日本悲願のワールドカップ初出場の大会である。現地に乗り込み、開幕直前で岡田武史日本代表監督(当時)にメンバーを外されて帰国を余儀なくされた。有名な岡田監督の「外れるのは市川、カズ、三浦カズ。それから北沢……」の発表シーンを記憶している人もいるに違いない。 三浦選手は15歳でブラジルにサッカー留学。「日の丸をつけてW杯へ」と夢見て、18歳で日本人初のブラジルでのプロ選手契約。90年に帰国して読売クラブに入団以降は日本代表FWとして日本をワールドカップに導くことを誰よりも強烈に意識してサッカー界を牽引してきた存在である。しかし目の前のワールドカップのピッチを踏むという夢を遮断されてしまったのである。そんな彼も成田空港での帰国会見で、自分を外した岡田監督について質問されると、「何もありません」と答えている。 松井氏と三浦選手との共通点は人生の重要な局面を歪められた相手に対して、一切の悪口を言わなかったということだ。まさにプロセスと人間性である。仮に私が甲子園大会目前にメンバーから外されたら正常な状態でいられない(計り知れない憎しみを抱く)ことは明らかである。その潔よさはまさに日本男児そのものである。私は今でも松井氏の姿をテレビで見る度に、大きい体で心優しい高校球児の姿を思い出すし、三浦選手には50歳を超えて尚現役でプレーする姿を見るにつけて、これからでもワールドカップのピッチに立ってほしいと本気で思っている。 つづく HIDE(KAISPO) Your effort is a gift for me. https://www.facebook.com/181294025847171/posts/346546365988602?sfns=mo ⚾️ #KAISPO❗️; Facebook “#IchiRoad to 50 to be continued” https://www.facebook.com/IchiRoad-to-50-by-Kaispo-181294025847171/ Instagram; https://www.instagram.com/baseball_innovation/ Twitter; https://twitter.com/AsukeSIR Tumblr; https://www.tumblr.com/blog/kaispo-com 3/24/2019 0 Comments Thank you, ICHIRO 第4章『メジャー最後の試合は複雑なカウントダウン』 【⚾️ IchiRoadto50 💫】No.408
Thank you, ICHIRO 第4章 2019.3.22 『メジャー最後の試合は複雑なカウントダウン』 https://www.facebook.com/181294025847171/posts/346195929356979?sfns=mo この春(2019年3月)、来日して行われた東京ドームの試合は4試合。読売ジャイアンツとのプレシーズンマッチが2試合に、メジャー開幕シリーズでのアスレチックス戦が2試合だ。私はプレシーズンマッチの3月17日、開幕シリーズの20日、21日の合計3試合を視察した。ドームを訪れたファン、日米のテレビ観戦のファンを入れて、何人のファンがイチロー選手を観ただろうか。殿堂入り確実なスーパースターが、凡退してもライトの守備に走り、凡退しても一塁に全力で走り、凡退してもルーチンを変えず打席に立つ姿を。スタジアムではいつ交代となるかわからない為、マリナーズの攻撃終了後、イニングの合間にイチロー選手がライトの守備位置に付いてくれるのか、ファンは気が気でななかった。そんな心配をよそにベンチからグラブをはめたイチロー選手が姿を現すたびに、安堵を原動力とした拍手が巻き起こるのである。 日米のファンはメジャー通算3,090本目、日米通算4,368本目の安打を固唾を飲んで待ち続けた。引退の危機から逆境をはねのけ、この試合を迎えたイチロー選手本人こそが、次の1本を誰よりも出したかったに違いない。イチロー選手引退試合となった21日の試合中、ネットニュースでイチロー選手の実質引退を告げるニュースが流れた。スタンドのファンはまた一人、また一人とスマートフォンで知ることとなったに違いない。イチロー選手が打席を重ねるごとにイチローコールのボルテージは上がり、その雄姿を焼き付けようと無数のスマートフォンが世界のヒットメーカーのルーチンをとらえ続けた。三振しても凡退しても拍手を送り続けた。 8回に守備位置についたところで交代を告げられて、最後になるであろう勇姿をスタンディングオベーションが包み込んだ。守備についていた選手も一度ベンチ前に引き揚げた。イチロー選手はチームメイト一人一人と抱擁を交わし、ベンチに退いた。この試合、先発したルーキー菊池雄星は「頑張れ」という言葉をかけられて号泣したようだ。本音を言えば、この時間は私にとって複雑で苦痛でもあった。スタジアムにいると、この段階で引退かどうかがわからないし、本人の口から聞いた訳でもない。情報化社会と言われるが、真意というものは人の心の中にあり、いざという時にはテクノロジーなど無力であると実感した。ただ、そのムードとネットニュースがかけ合わさって、もう押し返すことが出来ない大きな波が私の心を打ち満たしてしまっていた。この時間こそが彼の引退を確定するものなのだろうと。この時間がメジャーリーガーとしてグランドに立つべく僅かに残された時間なのだろう。ダッグアウトに消えてしまったなら、もう背番号51の勇姿を見る事はできまい。そんなカウントダウンが進む焦燥感を感じながら目に焼き付けるどころか、脳裏に焼き付けようと必死だった。 試合は延長12回の末、マリナーズが勝ち、開幕連勝を飾った。試合終了後もファンは帰らずにイチローコールを叫び続けた。イチロー選手はグランドに姿を表し、場内を1周し、ファンとの最後の瞬間を刻み込んだ。チームメートもグランドに出て、日本から来た侍の有終の美を見届けた。この瞬間をスタジアムで共有し、共感できたことを心より誇りに思う。マリナーズ球団には、アメリカのファンにもそれを共有する機会を作ってあげてもらいたいと切に願う。 つづく HIDE(KAISPO) ⚾️ #KAISPO❗️; Facebook “#IchiRoad to 50 to be continued” https://www.facebook.com/IchiRoad-to-50-by-Kaispo-181294025847171/ Instagram; https://www.instagram.com/baseball_innovation/ Twitter; https://twitter.com/AsukeSIR Tumblr; https://www.tumblr.com/blog/kaispo-com 3/23/2019 0 Comments Thank you, ICHIRO 第3章『ヒット1本にもがいた姿こそイチロー選手の凄み』【⚾️ IchiRoadto50 💫】No.407
Thank you, ICHIRO 第3章 2019.3.22 『ヒット1本にもがいた姿こそイチロー選手の凄み』 https://www.facebook.com/181294025847171/posts/346138356029403?sfns=mo 今季のイチロー選手はマイナー契約で、アリゾナ春季キャンプは招待選手の扱いだった。つまりは、結果を出してメジャー契約を掴まなければならなかった。今季も打撃の調子は上がらなかった。世界一、ヒットを生み出した男が、たった一本のヒットを生み出すのにもがき苦しんでいた。本当に悔しかったに違いない。 イチロー選手がヒットを量産するのが当たり前だった時代は長い。もちろんその当たり前は努力に裏打ちされた“当たり前”という意味だ。160キロの速球、カットボール、ツーシームなどで打者が攻められる現代のプロの世界。さらには100球を目処とした投手交代は1試合で対戦する投手数も多くなり、リリーフ陣に関してはほぼ全力投球のボールを打ち返さなくてはいけない。メジャーリーグで如何にヒットを打つ事が難しいか。世界一の打者が一本のヒットを求めてもがく姿に、それだけ難しいヒットを打ち続けた彼の野球人生に改めて凄さを感じざるを得ない。 私にとって、イチロー選手が活躍していた時代よりも、ここ最近、結果を出せずにいたイチロー選手の方がより印象深く、感動的である。彼が一途に貫いた野球愛がより詰まった時間だと思っている。厳しい環境に置かれた時に自分を突き動かすエンジンは、それが好きかどうかだ。私が深夜にまで及んだブログ作成を止めなかったのも、野球が好きだからだ。他人から見たら、馬鹿かと思われるくらいに夢中になれる何かを持っていること。一生かけてやり続けたい事。実は、これこそが生きる証である。しかし、多くの人はそれを見つけられずに人生を終えていく。 一昨年のシーズン終盤のシアトルでのマリナーズ戦で、当時マーリンズのイチロー選手はホームランを放った。多くのメディアはこれが彼がシアトル(当時セーフコ・フィールド)での最後のプレーとなるだろう、という引退前提の報道を流した。スタジアムも同じような雰囲気に包まれた。当時のメジャーでは引退が既定路線だったのだろう。ここで終わっても不思議ではないムードが既に漂っていた。当時、私はこれが終わりではないという投稿をした事を覚えている。引退の危機から、マリナーズ復帰に、日本での開幕戦出場と、止まりかけた現役生活という時計を動かし続けて来られたのは、兼ねてからイチロー選手が、少なくとも50歳まで現役を続けると公言していたことと無関係ではないと思う。スーパースターのイチロー選手が、試合に出れない日々をいつものように練習し、ヒットが出せない姿を惜しみなく私達に見せてくれた。プライドの高い他のメジャーリーグのスターが同じ事ができるだろうか。真の野球愛がないと決してできないだろう。そして、その事は私が今後の野球との関わり方について、とてつもなく痛烈な興味を抱かせる出来事でもあった。 つづく HIDE(KAISPO) ⚾️ #KAISPO❗️; Facebook “#IchiRoad to 50 to be continued” https://www.facebook.com/IchiRoad-to-50-by-Kaispo-181294025847171/ Instagram; https://www.instagram.com/baseball_innovation/ Twitter; https://twitter.com/AsukeSIR Tumblr; https://www.tumblr.com/blog/kaispo-com 3/22/2019 0 Comments Thank you, ICHIRO 第2章『2018年5月からの誇り高き特別な時間』【⚾️ IchiRoadto50 💫】No.406
Thank you, ICHIRO 第2章 2019.3.22 『2018年5月からの誇り高き特別な時間』 https://www.facebook.com/181294025847171/posts/345510779425494?sfns=mo 2017年11月にマーリンズからフリーエージェントになったイチロー選手にマリナーズがオファーしたのは翌年2018年3月だった。野手の故障が相次いでいたマリナーズのGMがイチロー選手にオファーし、ようやく6年ぶりにシアトルへの復帰が決まった。故障が多いのならイチロー選手のコンディション造りは大いにチームにプラスである。しかし正式契約は3月7日。春季キャンプ途中からの加入であり、イチロー選手にとっては調整の難しい中での古巣復帰となった。 心配された調整は難航した。オープン戦で安打は出ないままながら、開幕からスタメン出場。シーズンに入っても打撃は振るわない中、当時レフトのレギュラーだったギャメルの怪我からの復帰に合わせて、5月2日のアスレチックス戦(当時セーフコ・フィールド)を最後に公式戦から離れ、会長付き特別補佐に就任した。チームへの帯同や練習は許されるものの、試合出場はできないという立場だ。この報道を米国メディアのサイトで日本時間の未明に知った。詳細がわからないものの、2018年シーズンの公式戦は出場できないことは確定のようだった。事実上、これは引退としか受け止められなかった。その晩は涙が溢れて一睡もできなかった。あまりに突然過ぎて、反論の機会を与えられない冤罪を受けたような衝動に駆られた。 なぜなら、このアスレチックス戦後に、不振を極めるイチロー選手の打撃フォームを分析した投稿をブログにあげるつもりでいたからだ。しかし、特別補佐就任報道が先に出てしまった。悔しかったがその後でも投稿は行った。体の開きが早く、外角球が当てるだけになっていたというフォームの解析である。それを矯正するだけで調子は変わったのではないかと今でも思っている。ただ、このフォームを今まで引きずってしまっていたように思う。今季も外角攻めで凡退を繰り返していた。修正すればまだいけるのではないかとこの瞬間も信じている自分がまだいるのだ。 シアトルへの復帰からの打撃不振で、地元メディアは引退勧告とも取れる厳しいバッシングを続けてきた。そんな中での昨日(2019年3月21日)までの時間。翌年(2019年)のレギュラー奪還に向けて、モチベーションを維持し、これまでのトレーニングを変わらずに継続してきた。でも試合には出場できない。練習はみんなとやるが、試合になるとクラブハウスに引き上げる。勝てば、誰よりも早くグランドに飛び出し、チームメイトを笑顔で迎える。昨シーズンはそれが定番になった。彼にとってそれは並大抵の精神状態ではなかっただろう。日米のプロ野球をみてもそんな期間を1年近く過ごした選手は彼以外にはいないだろう。こういう強靭な精神的土台がある事をこの1年で魅せてくれたのだ。偉大な記録ホルダーにとってはどう形容される時間なのかわからないが、この事実を毎日、ブログを通して認識していた私にとっても誇り高き特別な時間だった。私も高校時代に投手で肘の故障で投げられない数ヶ月の間、筋トレとランニングだけの練習を送った辛い経験がある。しかし怪我ではないイチロー選手のそれとはやはり違う側面もあるだろう。生み出されるべきメジャー通算3,090本目のヒットは過去のどんなヒットや記録よりも格別な意味をもつものだったに違いない。 つづく HIDE(KAISPO) ⚾️ #KAISPO❗️; Facebook “#IchiRoad to 50 to be continued” https://www.facebook.com/IchiRoad-to-50-by-Kaispo-181294025847171/ Instagram; https://www.instagram.com/baseball_innovation/ Twitter; https://twitter.com/AsukeSIR Tumblr; https://www.tumblr.com/blog/kaispo-com 3/21/2019 0 Comments Thank you, ICHIRO 第1章『イチロー選手に50歳まで現役を続けて欲しかった理由』 【⚾️ #IchiRoadto50 💫】No.405
Thank you, ICHIRO 第1章 2019.3.22 『イチロー選手に50歳まで現役を続けて欲しかった理由』 https://www.facebook.com/181294025847171/posts/345151776128061?sfns=mo 2019年3月21日、東京ドーム。 日米の野球界で数々の歴史的記録を打ち立てたイチロー選手が引退を表明した。 多くの野球ファンにとって、イチロー選手は特別な存在だろう。私も人生で強くその存在を意識してきた人間の一人である。 いつかその瞬間(引退)は来る。予感はあったが、覚悟はできなかった。今の今もそうである。今まで味わった事のない感情。冷静に受け止められない困惑に、今尚、翻弄されている。感情とは理屈ではない。頭で考えるより先に心が揺れる。そんなコントロールの効かない車のハンドルを握っているような違和感に支配されている。 本当はこんな自分に陥らず、冷静にその瞬間を受け止めようと、昨年から、イチロー選手やマリナーズにまつわるブログ(KAISPO 「IchiRoad to 50」)もスタートさせた。元々、高校野球のブログ(KAISPO 「銀傘の陰から」)を長く続けてきたのだが、新たにカテゴリーを増やすのはこれが初めてだった。毎日、早朝にその日の試合のメンバー表をアップ。深夜に試合結果をチェックし、私のコメントと試合結果をビジュアルデザインした号外に記し投稿し続けた。昨年5月以降は、またここにイチロー選手を掲載する日が来ることを信じていたし、試合のある日は1試合も休まず継続した。 2017年11月にマイアミマーリンズからフリーエージェントになって以降、44歳のレジェンドと契約する球団は現れず、引退が囁かれた。正直なところ、このとき私自身も焦っていた。これで引退となれば、50歳までプレーすることを前提に長年鍛錬を重ねた選手が志半ばで終わってしまう。野球選手が50歳までその肉体と精神を一線で維持することが果たして可能なのかどうか。こんなベースボールイノベーションへの挑戦を見逃すのは野球界の損失でしかない。そんな興味と同時に彼なら出来るという自負もあった。長い年月のケアが伴うだけに、彼が打ち立てた他のどんな記録よりも偉大かもしれないと期待していた。だからマーリンズ球団に彼の再契約は本当に不要なのか、オーナーになったジーター氏(元ヤンキース)に手紙を書こうかと本気で悩んでいた。 50歳まで現役を続けてほしかった理由はもう一つあった。メジャー最多安打記録の更新である。2016年6月15日、パドレス戦(サンディエゴ)で2安打を放ったイチロー選手の日米通算安打は4,257本に達し、メジャー記録を持つピート・ローズを抜き、歴代世界最多となった。当時、この記録を巡って論争が巻き起こった。メジャー最多(ピート・ローズ)と日米合算(イチロー)での価値を巡ってである。記者会見で彼は、日米通算ということでケチがつくのはわかっていたので、大したことではなく、ファンやチームメートが喜んでくれる方が嬉しいとの主旨の発言をしている。ピート・ローズに至っては、メジャーの方がレベルが高いのだから日本の記録はカウントすべきではないといった具合だ。イチロー選手の表情からは合算記録という但し書きがつく不満が感じ取れた。本人がどう考えたかは伺い知れないが、私は50歳までやって、メジャーキャリアだけでピート・ローズの4,256本を抜いてほしいと思っていた。 つづく HIDE(KAISPO) ⚾️ #KAISPO❗️; Facebook “#IchiRoad to 50 to be continued” https://www.facebook.com/IchiRoad-to-50-by-Kaispo-181294025847171/ Instagram; https://www.instagram.com/baseball_innovation/ Twitter; https://twitter.com/AsukeSIR Tumblr; https://www.tumblr.com/blog/kaispo-com 3/20/2019 0 Comments 【⚾️ IchiRoad to 50 】No.402-404Ichiro Suzuki (Right Fielder) & Mike Leake (Starting Pitcher) before the game. ![]() 【⚾️ #IchiRoadto50 💫】No.402 3.17.2019 JP time Ichiro Suzuki (Right Fielder) & Mike Leake (Starting Pitcher) before the game. https://www.facebook.com/181294025847171/videos/772652946468252/ Pre-season game: #Seattle #Mariners vs. Yomiuri #Giants @ #TokyoDome, #Japan, 3.17.2019. Ichiro Suzuki started the game as right fielder, batting ninth in the lineup. Starting line-up;
The warming-up of ICHIRO SUZUKI ![]() 【⚾️ IchiRoadto50 💫】No.403 3.17.2019 JP time The warming-up of ICHIRO SUZUKI https://www.facebook.com/181294025847171/posts/340828396560399?sfns=mo Pre-season game: #Seattle #Mariners vs. Yomiuri #Giants @ #TokyoDome, #Japan, 3.17.2019. Ichiro Suzuki started the game as right fielder, batting ninth in the lineup. Amazing Area51 by ICHIRO SUZUKI ![]() 【⚾️ #IchiRoadto50 💫】No.404-SMG6 (20190507JP) 3.17.2019 JP time Amazing Area51 by ICHIRO SUZUKI https://www.facebook.com/181294025847171/videos/360931147850632/ Pre-season game: #Seattle #Mariners vs. Yomiuri #Giants @ #TokyoDome, #Japan, 3.17.2019. Ichiro Suzuki started the game as right fielder, batting ninth in the lineup. ⚾️ #KAISPO❗️; Facebook “#IchiRoad to 50 to be continued” https://www.facebook.com/IchiRoad-to-50-by-Kaispo-181294025847171/ Instagram; https://www.instagram.com/baseball_innovation/ Twitter; https://twitter.com/AsukeSIR Tumblr; https://www.tumblr.com/blog/kaispo-com 3/19/2019 0 Comments 【⚾️ IchiRoad to 50 】No.400-401The first-pitch ceremony by Masumi Kuwata ![]() 【⚾️ IchiRoad to 50 💫】No.400 3.17.2019 JP time The first-pitch ceremony by Masumi Kuwata https://www.facebook.com/181294025847171/videos/2264212467180418/ Masumi Kuwata was a famous Japanese pithcer, who played for the Yomiuri Giants from 1986 to 2006 and for the Pittsburgh Pirates in 2007. Pre-season game: #Mariners vs. Yomiuri #Giants @ #TokyoDome, Japan Ichiro Suzuki started the game as right fielder, batting ninth in the lineup. Starting line-up;
Ichiro Suzuki before the game.![]() 【⚾️ IchiRoad to 50 💫】No.401 3.17.2019 JP time Ichiro Suzuki before the game. https://www.facebook.com/181294025847171/posts/340552009921371?sfns=mo Pre-season game: #Mariners vs. Yomiuri #Giants @ #TokyoDome, Japan Ichiro Suzuki started the game as right fielder, batting ninth in the lineup. ⚾️ #KAISPO❗️; Facebook “#IchiRoad to 50 to be continued” https://www.facebook.com/IchiRoad-to-50-by-Kaispo-181294025847171/ Instagram; https://www.instagram.com/baseball_innovation/ Twitter; https://twitter.com/AsukeSIR Tumblr; https://www.tumblr.com/blog/kaispo-com 3/18/2019 0 Comments 【⚾️ IchiRoad to 50 】No.397-399The National Anthem of JAPAN & The USA ![]() 【⚾️ #IchiRoadto50 💫】 No.398&399-SMG5 (20190506JP) 3.17.2019 JP time 19 The National Anthem of JAPAN & The USA Pre-season game: #Mariners vs. Yomiuri #Giants @ #TokyoDome, Japan Ichiro Suzuki started the game as right fielder, batting ninth in the lineup. https://www.facebook.com/181294025847171/posts/337919670184605?sfns=mo Starting line-up;
The ceremony for Mariners’ starting members. ![]() 【⚾️ #IchiRoadto50 💫】No.397-SMG4 (20190505JP) 3.17.2019 JP time 19 The ceremony for Mariners’ starting members. Pre-season game: #Mariners vs. Yomiuri #Giants @ #TokyoDome, Japan Ichiro Suzuki started the game as right fielder, batting ninth in the lineup. https://www.facebook.com/181294025847171/videos/623401998099218/ ⚾️ #KAISPO❗️;
Facebook “#IchiRoad to 50” https://www.facebook.com/IchiRoad-to-50-by-Kaispo-181294025847171/ Instagram; https://www.instagram.com/baseball_innovation/ Twitter; https://twitter.com/AsukeSIR Tumblr; https://www.tumblr.com/blog/kaispo-com |
AuthorHidefumi Kai Archives
February 2020
Categories |