KAISPO BASEBALL INNOVATION
  • Home
  • MLB
    • 2022 Season
    • Prospect
  • NPB
  • U18
    • U18/Japanese High School Baseball
  • Ichiro Suzuki
  • About
  • Home
  • MLB
    • 2022 Season
    • Prospect
  • NPB
  • U18
    • U18/Japanese High School Baseball
  • Ichiro Suzuki
  • About
Search by typing & pressing enter

YOUR CART

高校野球「銀傘の陰から」



​From the Shade of the Silver




​Umblella in Koshien Stadium

8/6/2016 0 Comments

第98回夏甲子園 「甲子園練習の女子マネ参加論議について」

「高野連が正しい」

大分の甲子園練習に女子マネ 15分後に関係者制止
​
http://www.nikkansports.com/baseball/highschool/news/1688557.html

​「高野連が正しい。」

高野連にはバカに耳を傾けない運営を期待する。
今回の下らない甲子園女子マネ差別論議は、誰に何を訊かれても私の意見はこれに尽きる。岡山大会の審判批判と言い、開幕を前にして無知な大衆迎合によって大会に水を差すのは止めて欲しい。普段さして高校野球と真剣に向き合うことのない、これらの無責任な意見にはうんざりだ。

国連等でいわれるジェンダーフリー論がいかに本質からかけ離れているかを見てもわかるように今回の議論も本質からかけ離れている。メディアが騒いだから、メディアリテラシーのない似非高校野球ファンが騒いでいるに過ぎない。

彼らは高野連が男女差別していると騒いでいるが、女子マネの安全面を考えてのことだから、外野が騒ぐような稚拙な話ではないのだ。

中学から高校にかけて男女の体力差が出始めて、男子の送球や打球を女子(男子でも同じだが)が受けた場合、命に関わる可能性がある。思春期の女子の場合は、打撲等による外傷もより気になるところだろう。実際に練習中に打球を頭部に受けた球児の死亡事故も過去に発生している。2009年に練習試合中にボールを顔面に受けた球児が死亡してしまった。2001年の夏の甲子園では、ファールボールを目に受けたブラスバンド部員が失明している。単純に差別だ、などと騒いでいる連中にはこのような事態、危険性を想像する由はないのだろう。

高野連が古い体質だと非難してる人達は、もし彼女がボールが当たって負傷でもしたら、今度は逆の意味で高野連を叩き始める光景が容易に想像できる。何でも変えればいいということではないし、旧い事が必ずしも悪い事ではないのだ。

また、彼らの意見は俗に男子と同じように甲子園を目指してきたのだからと言うが、甲子園を目指してきた球児、ベンチに入れない球児、甲子園練習に参加できない球児は山のようにいる。

高校野球は選手権大会なのである。勝ったチームだけに甲子園への出場権を与えると言う平等性を強いている。ブレイクダウンすれば、勝ったチームの中でも同じように甲子園を目指して努力した球児に対して、ベンチ入りメンバーに入った者だけが甲子園でのプレーを許されると言う無情さも強いているのだ。

だからこそ甲子園は尊い価値があるのだ。

今回のケースで言えば、女子マネの中でも甲子園練習に参加できる生徒と出来ない生徒が必ず出てくる。女子だから等と大衆感情に流されると目に見えない、数値化できない感情論によって現場は混乱し、チーム内での軋轢も生まれる。女子マネの本来の役割や心構えも根本から変わり、女子マネ=甲子園出場権と化してしまえば本末転倒だ。球児達もそんな裏心のある女子マネにチームの手伝いをして欲しいとは思わないだろう。だからこそ、この手の”神聖化したスポーツ”にはビジュアル化したルールと規則が必要であり、それこそが平等性を担保するものとなるのだ。

また合わせて浮上してくる女子を試合に出させてあげるべき論も呆れる程、短絡的な主張だ。なぜ、こと高校野球となるとジェンダーフリー論を振りかざす人間が多いのか不思議で仕方ない。

今でこそ、女子野球も存在しているが、野球は男性主導で育まれてきた伝統的スポーツであり、男子と女子が混合でチームを形成するかどうかは議論があって当然である。なぜ、男子主導だったかを考えれば、今回の一件が差別ではなく、むしろ女子への配慮の一環からから来るものであることは容易に想像が付く。

野球は戦争用語が使われているように接触プレーも多い。180センチを超える男子選手に女子が接触した場合に大事に至る可能性もバカでない限り容易に想像できる。また真剣勝負にも関わらず女子への接触プレーを遠慮する男子も出てきて、敗戦の原因になる可能性もあるだろう。男子が女子に本気の接触を見せた場合、そういう短絡的な輩は”男のクセに”と批判し始める事も手に取るように想像できる。この手のくだらない輩の主張はむしろ高校野球の現場では迷惑極まりないのである。

今回のような稚拙な議論をする人間はまず女子野球の普及にどの程度関心があり貢献しているのだろうか?一度でも観戦したことがあるのだろうか?高校野球以外の競技ではほぼ男女が分かれてプレーするのだが、高校野球だけは混合する意味が全くわからない。この手の輩って本当に幼稚である。

突発的に高野連批判に躍起になっている考えの至っていない自称、心が広い人達は、もちろん女子野球の普及に多大なる貢献をなさった上での主張なのか聞いてみたいものだ。そんなに不可解な高野連批判をするならこの夏、甲子園観戦などなさらずに女子野球を観に行ってもらいたい。そしてどうしたら女子が野球をできる環境が整うかを考えてほしいものだ。彼らには甲子園みたいな“古い体質の野球”など観てほしくないものだ。

高校野球や甲子園大会は歴史とともに変わってきている。開会式や閉会式の高校生による司会はぎこちなく締まりがないのも事実でもある。私は大学でスポーツを研究し、高校野球の論文も書いたが高校野球をある側面をみればむしろオリンピックや他の高校スポーツよりも変わってきているのである。しかし、何度も言うが、変えれば何でも正しい訳でもなく、旧ければ何でも悪い訳ではない。

スポーツマネジメントやイベントマネジメントは薄っぺらい感情論だけで成り立つものではないのだ。これだけのビッグイベントに成長した大会をマネジメントするにはルール、規則に加え統率の取れた運用体制が必要であり、それが100年を超える歴史を刻ん来る事が出来た所以でもある。浅はかな感情論で現場係員がルールを簡単に変えてしまう組織の方がよほど危険である。

最近は本質論抜きにあらゆる政治や社会問題が大衆迎合により一人歩きする事が多い。高校野球に限らず浅はかな大衆迎合により大切なものを失ってきたのがここ数十年の日本の歴史でもある。今回の一件もまさにそのケースだ。

普段、さして高校野球と真剣に向き合うことのない大衆の意見等に振り回されずに、高野連には高校野球の維持、発展の為に本質を見失わない運営をしてもらいたい。多い意見が正しい訳ではなく、むしろ無責任だから多い意見化している事象は世の中には溢れている。

少し乱暴だか、バカに耳を傾けない事が長い歴史を刻んで来る事が出来た一つの所以でもあるのだ。
(了)
August 3 at 9:09pm
⚾️KAISPO❗️
歴史、伝統、そして夢をつないで98回目‼️
KAISPO高校野球 『銀傘の陰から』
https://profile.ameba.jp/ameba/kaispobaseball
KAISPO高校野球  twitter
https://twitter.com/kaispo818
0 Comments



Leave a Reply.

    Author

    Hidefumi Kai

    Archives

    November 2022
    September 2022
    August 2022
    July 2022
    April 2022
    March 2020
    February 2020
    January 2020
    November 2019
    August 2019
    July 2019
    April 2019
    March 2019
    July 2018
    April 2018
    March 2018
    August 2017
    July 2017
    April 2017
    March 2017
    August 2016
    July 2016
    March 2009
    January 2009
    November 2008
    October 2008
    August 2008
    April 2008
    March 2008
    August 2007
    April 2007
    March 2007

    Categories

    All

    RSS Feed

                                   Copyright ©️2004-2022 Kaispo Baseball Innovation All Rights Reserved